子供のころは誰しもが柔らかい身体を持っていたのに、年を追うごとに硬くなってかたまってしまう……
と思われていますが実は身体はいくつになっても柔らかくなります。
50代以上でも股割りで180度ぺたんと床につくひとはたくさんいます。
特別な訓練は必要なく、日々の積み重ねなので大丈夫……
とその前に、身体が柔らかいということは、若いということなのでしょうか?
これにはイエスというひととノーというひとがいるのですが、個人的にはイエスだと思っています。
でも若くして身体が硬くなる場合もあるのです。
私は小学5年生にしてとても身体の硬い子供だったのですが、中学に入ってから一念発起して柔軟体操に励み、180度の股割に成功したクチです。
◆身体が硬いと、糖化しやすい
身体が柔らかくなって良いことはまず怪我をしにくいということ。
これにつきます。
それからアンチエイジングに関して言えば、柔軟体操によってコラーゲンの糖化を解消できるということ。
コラーゲンはタンパク質の一種なので、終末糖化産物AGEsにとりつかれてしまうと、その機能を損なってしまいます。
そしてさまざまなタンパク質の中でもとくにコラーゲンは代謝が遅く、AGEsの影響を受けやすいのです。
アンチエイジング界で近年注目を浴びている、糖化をするんですね。
コラーゲンが損なわれるとどうなるのか。
よく知られているように、シミやシワやたるみにつながります。
骨がもろくなり、動脈硬化や視力の低下、筋力の低下、など、もう老化老化老化に向けて一直線って感じに……
もうコラーゲンと言ったらアレですよ、お前さえいてくれたらコトはすべてまわるんだーみたいな、少年漫画のヒーローなんです。雑魚キャラもボスキャラも全部たおしちゃう、みたいな、世間ではとにかくそんな扱いです。
身体が硬くなるということは、筋力も低下しているということです。
筋力があるとガチガチな身体になるってイメージがありますが、そういうこととは違います。あれは、ハリ!
そして血管も老化します。
筋肉も血管もコラーゲンに包まれているのです。
AGEsが溜まると、コラーゲンが影響を受け、糖で身動きとりにくい状態になり、筋肉は硬くなり、血管もまた硬くなります。
散々なことになります。
糖化です!これがおそろしいあの、糖化!
◆柔軟体操をすると、新しいコラーゲンの生成を促す
筋肉を伸ばす柔軟体操をすると、コラーゲンを作るための繊維芽細胞が活性化します。
すると、古い糖化したコラーゲンから、新しいまだ糖化してないコラーゲンに生まれ変わりやすくなるのです。
だから柔軟体操はアンチエイジングにとって重要です。
私が身体が硬い子供だったのは、当時砂糖を摂りすぎていたもの原因だと思います。
硬いということはコラーゲンがAGEsによってがんじがらめにされているということであり、それを解消してくれるのが柔軟体操です。
柔らかい体というのは、AGEsが溜まってなくて、コラーゲンが健康な状態である証拠と言えるかもしれません。
ただ、外から糖をガバガバ摂取しては無意味なので、砂糖断ちの方がより即効性があり、効果的な方法でもあります。
あくまで砂糖を断ってこそ、この柔軟体操の効果が生きると考えてください。
◆コラーゲンは外から摂っても無意味なの?
もう広まっていることなので今さら感がありますが、ドリンク剤でコラーゲンが増えたりすることはありません。
一時期はもう、コラーゲンさえ入っていればなんでも売れるってくらいコラーゲンが世にあふれかえっていました。
……今も?
かと思えば「コラーゲンを外から摂ってもまったく意味がないわけではない」説がまた流れたりして、惑わされちゃいますよね。
私も、以前は徹夜したあとに人前に出るのがこわくてコラーゲンドリンクを飲んだりすることもありました。たしかに、飲むとびっくりするぐらいプリンとするんですよね。
じゃあ効果があるのかな……とつい思ってしまいそうになるのですが、あのプリンプリンなハリは長くは続きません。そして感覚的なものなのかもしれませんが「これって続けたら反動来るんじゃないかな……」と意味もなく不安になって、毎日飲むことは出来ませんでした。
じつは、コラーゲンは、毎日の食事で魚や肉を食べていれば十分な量を取ることは出来ます。問題は、そのコラーゲンをキープする力が年齢とともに衰える、と言うことなのです。
だからコラーゲンドリンクは、そのときはプリンとするけれど、決して「コラーゲンをキープする力をキープする」ことは出来ません。
良質なタンパク質と、AGEsを溜めないこと、柔軟体操。
この三つで上等なコラーゲンをキープできる身体をキープできるのではと思っています。
◆続ければ必ず柔らかくなります
朝は身体が硬いので私は柔軟体操は夜やります。柔らかくなるならなんでも良いんじゃないかと思いますが、私がやっているのはまず
■腕を後ろに回して肩甲骨のところで交差させる体操
■膝をついて上体をそらし頭が床に着くまで曲げる体操
そして股割から、身体を前に倒し、そのまま足を後ろに滑らせる
いわゆる「平泳ぎ」をやります。
股割、出来るようになるまではひたすら頑張るしかありません……
あるときから股割の傷みがちょっと快感に変わる瞬間があるので、痛くてしようがないというひとはそれを信じて頑張ってください。
身体が伸びて可動域が広がる快感て、あるんですよ!