世の中には肌が薄い人と厚い人がいますが、これはどちらがいいかといえば、圧倒的に厚いほうが良い。
◆良いところのない薄肌……厚くて弾力のあるゴム肌になりたい
薄くて良いことは、肌理が細かく、キレイに見えるというだけで、あとはただただ、とても脆くて敏感な肌質。
おまけに肌を厚くする方法はない、と言われています。
要するに真皮の上にある表皮が薄いらしいのですが、その原因は主に三つあります。
①生まれつき
②ピーリングなどをやりすぎた
③老化
私は生まれつき肌が薄く、子供のころから
「血管透けすぎて気持ち悪い」
と化け物扱いされることも……
その悩みを打ち明けるとたいていは 「ファンデ塗ればいいじゃない」と一蹴されるのですが、そういう問題でもない。
問題は、肌が薄いと「気持ち悪い」と言われるだけではなく、外部からの刺激に異様に弱いということなのです。
外部からの刺激というのはまず自分の手などの物理的刺激や、それからもちろん、紫外線、あの紫外線が強敵!
肌が薄いと乾燥しやすくシミやシワが出来やすい。
炎症を起こしやすくアレルギー症状も出やすい。
たっぷり寝てもクマが目立ち、皮が薄いのでたるみやすい。
おまけに気持ち悪いと言われる……
もう、いいところがない。
「いやいや、肌が厚いと肌理が粗くごわごわしている」
と言われることもあります。
たとえば男性は女性より肌が厚いですが、脂が多く、ごわつきがち。
でもそうではない人がいる。
肌が厚くて肌理も細かく毛穴も目立たない、まるでゴムみたいな肌。
友人にも数名いますが、厚くて丈夫でいつも潤って、薄いといわれる目元だってぐりぐり化粧してもびくともしない。
平然と食器用洗剤で手を洗い、それでもふかふかの手のひら。
ほんとうに羨ましい……私なんて手を洗うたびにハンドクリーム塗るのに。
芸能人で言うと、森山中の大島美由紀さんとか柳原加奈子さんのような肌。
ぽっちゃりがポイントなのか、と一瞬思いがちですが、私の友人は痩せててもゴム肌です。
肌が厚くてごわごわしている肌というのは、脂と水分のバランスが脂にかなり傾いていて、水分量が少ないのではという気がします。
だから脂と水分のバランスが良く、「厚くて、なめらかで、潤っている肌」という「ゴム肌」が美肌的に最上なのだというのが個人的意見です。
◆乾燥地帯ヨーロッパにやって来て、なぜか改善された薄肌
ところがフランスに来てから一年位して私、前よりも薄肌が改善された気がするのです。
クマが目立たなくなり、皮が剥けることがあまりなくなり、血管も若干目立たなくなり、なにより手でふれたときの感触がちがう。
もちろん私なりの改善なのですが、注目すべきことはフランスは日本より圧倒的に乾燥しやすいはずだということ。
それなのに前よりも乾燥を感じないということは、つまり肌自体に少し厚みが増したということではないかと思ったのです。
私が肌を厚くするために心がけたことはいくつかあります。
それもフランスに来てからです。
乾燥しやすい、という噂におびえて過剰なまでに対策を練ったわけです。
■なるべく触らない
物的刺激がとにかく薄肌には大敵。
ニキビの原因にもなります。
■フランス式洗顔
これに到る悩ましい葛藤はこちら。
もう今となってはもったいなくて朝洗顔をするなんて!
■亜麻仁油を摂る
美肌に欠かせないスーパーなオイル・亜麻仁油についてはこちら。
真面目に摂っているときと摂っていないときでは明らかに乾燥度が違います。
セラミドを増やしてくれる。
■タンパク質を摂る
フランスに来てからタンパク質の量が明らかに増えました。
肌の構成のほとんど占めているとも言えるタンパク質に気をつけるように。
◆動物性たんぱく質を取らなかった子供時代……もしかしてそれも一因に!?
私は子供のころは肉が食べられなくて、特に脂の多い肉はまったく口にしませんでした。
ささみを少し食べるくらい。
そのかわりに魚や大豆製品で育てられたので、タンパク質が 不足していたということはありません。
それから一人暮らしをはじめ、そこからは魚さえも食べなくなりました。最悪!最悪です!
魚を料理するなんて上級すぎるし面倒だ、と思っていたのです。
愚かな……
豆腐や納豆をたまに食べるくらいでタンパク質が明らかに不足していました。
他の要因もあり、ここで薄肌がますますひどくなったと思います。
そしてフランスに来てからは、かなりの量のタンパク質を摂っています。
この肉食の国で、肉を食べなければやっていけなかったのです!ベジタリアンとしてなら生きていけるけど、タンパク質も撮ろうと思うとどうしても肉を食べなければ、魚は高くてまずいわ、豆腐もそうそう売ってないわで袋小路なのです。
豆腐や豆乳の他に、毎日肉を食べるようになりました。
これによって明らかに肌質が変わったと思います。
◆肉食は美肌の鍵なのではないのか?
肉食について、否定的な意見も常に念頭に置いています。
消化によくないとか、発がん性物質が含まれているとか……ねえ?
しかし、どうしても認めざるを得ないことは、私の周りのゴム肌たちが、皆一様にとんでもない肉食であるということです。
皆なにかといえばニクニクニクニク言っているのです。これはどうしても目を背けることの出来ない事実でした。
もちろん肉食だけど肌がキレイじゃない人もいます。
でも肉を食べないけどゴム肌、という人には会ったことがないのです。
肉を食べない肌は、自分も食べていないときはそうだったのですが、たとえ肌理がそろって毛穴もちいさかったとしても、どこか乾いているというか、「萎んでいる」という印象があります。
もしかすると大量の魚を毎日摂取すれば良いのかも知れませんが、魚が高価でおいしくないパリでは難しい。
菜食主義だけどすごく肌がキレイな方もいらっしゃるのかもしれません。
その場合気を悪くされる方もいらっしゃるかもしれませんが、これは単純に今までの私の生きてきた範囲での体験談であり、目にしたもののこと、その印象です。
もし、たとえば完全な菜食主義でゴム肌の人がいらっしゃるなら、私はぜひその事実を知りたいし、肉食について考え直さなくてはいけませんが、菜食主義の方というのは美容目的ではないと思うので、おそらく美肌かどうかなどというのは意味のないことだと推測します。
ちなみに私の周りで一番肌のきれいな女性は、二十代の後半ですが、十歳みたいな肌をしています。
彼女は
「肉食で、大食はせず、甘いものが嫌いでデザートを食べない」
と、私がこっそり思っている「美肌の食生活三か条」をナチュラルにこなしている人、というかもともとそういう好みだから、子供のころからずっとこの食生活を続けているのでしょう。
いいなあ……
ただ、肉の脂は「飽和脂肪酸」なので摂りすぎはよくありません。
よかった……
肉の脂だけは未だに嫌いなので個人的には問題なし!
というわけで、脂のあまりない肉を摂取しなければいけません。
そしてタンパク質が一番効率的に取れるのはやはり鳥のささみです。
ボディービルダーの人たちもささみを欠かさず摂りますよね。
成人女性なら平均一日50gのタンパク質が適量といわれます。
肉意外の食品にもタンパク質は含まれているので摂りすぎに気をつけないと いけないと思いますが、私はささみを買ったら50gずつ 冷凍して一日二回に分けて100g消費しています。
だいたいささみ50gで10gくらいのタンパク質が含まれているそうなので、肉で5分の2のタンパク質を摂り、あとはべつの食品で摂る感じ。
もうちょっと肉の分量を増やしたらいいだろうか……
実感としてやはり肉食した方が肌がキレイになるのです。
肌の厚みは遺伝であると言われ、もともとのゴム肌のようになるのはなかなか難しいかもしれませんが、もしタンパク質が不足しているとかピーリングをやりすぎている、などであれば、少し改善が見込まれます。
それからイメージすること。あの弾力のあるゴム肌……
これは、意外に、とっても、超大事なポイントです。イメージ。