数字に惑わされてはいけない……
わかっていはいても多くの女性が一年中体重を気にしてる(そうでもない?)事実に私も乗っからざるを得なくなったのは、やはり一時帰国するたびに太った太ったと驚かれ
「フランスで肉とバターばっかり食べてるのだろう」
と、全然食べてないのに言われるようになったから……
ぬ・れ・ぎ・ぬ!!
しかし、そんなとき優しい友人が私に体重計をくれて、何年かぶりに計ってみたら
「こ、これは……多少罵られても仕方ないぶう」
というような未知の領域に足を踏み入れていたのです。
問題は太ったことそのものよりも、そのことにまったく気がつかなかったこと。
私はそもそも体重計は必要ないと思っていた人間で、服を着た感じや動きづらさや何より鏡を見れば、今が自分のベストなのかどうかわかると思っていたのです。
過信……すべては愚かしい過信が招いた結果です!
自分の目がそれほど信用ならない以上、やっぱりある程度は数字を指針にするしかないということになります。
しかしいったいどの数字を指針にすればよいのだろうか?
◆一番モテてキレイな体重=美容体重?
日本の某TV番組で以前
「女性が一番モテるBMI値は20.75」
と言われていたことがあったそうです。
BMIというのは体重(㎏)を身長(m)の二乗で割った値です。
たとえば160cmの人だと
20.75×(1.6×1.6)=53.12
となり、53.12kgでちょうどぴったりBMI値20.75になります。
先進国の女性は細身であることを好みますが、男性にしてみればもうすこしふっくらした方が魅力的だと良く言われますよね。
男女間のすれ違い……
女性が思うよりふっくらした方が男性に好かれるのでしょう。
しかし一方で50kg超えてしまうと太め扱いされるという、日本独特のおそろしい風潮があるのです。
40kg台じゃないと女じゃない、みたいな……
30kg台だと「すごいすごい!華奢で女の子らしい!」みたいな……
これっていったいなぜなのでしょう?
私が思うに、まず欧米と比べれば男女間の体格差が小さいので、60kgくらいの男性もごろごろ存在しており、女性が40kg台じゃないと性差が感じられない、ということ。
そうして、体格差を無視して性差を感じるためだけに芸能人や女性キャラクターの公式プロフィールは「158cm・41kg」とか、「167cm48kg」などが感じが良いとされ、その結果一般女性もなんとしても40kg台じゃないといけないと思い込むようになってしまったのだと思います。
そんな意味のない数字に惑わされてはいけない!
だから40kg台幻想はひとまず頭から捨て去って、ここはBMI値20.75について考えてみます。
これはおそらくひとつの指針にはなるのかもしれません。
でも私一時帰国してみんなから太ったといわれたとき、まさにこの20.75にほぼ近かったのです。
「ぽちゃぽちゃしている」など言われ放題でしたが、反省してフランスに戻り、がんばって5kg痩せると今度はフランスの友人たち(在仏日本人も含む)から「やせ過ぎだと思う」「前の方がフェミニンだ」など言われるようになりもうわけがわからない。
◆健康体重と美容体重は4kgもちがう!
さらに適正体重と呼ばれるものもあります。
これは
身長(m)×身長(m)×22
で求められるのですが、これだとたとえば160cmの人だと56.32kgになります。
BMI値20.75が「美容体重」なら、この適正体重が「健康体重」と呼ばれるものなのだと思いますが、この場合その差が4kgも出てしまう。
4kgって、見た目もずいぶん変わります。
BMI値による女性の標準体型は「18.5以上25未満」とずいぶん幅もあり、健康体重でも当然この範囲内です。でも日本では美容体重でもうすでに「痩せなさい」といわれるわけだから(私は)なかなか普及するのは難しいでしょう。
しかしこのBMI値20.75ってどこから出てきたのだろう?
人それぞれ筋肉量とか骨の重さも違うはずなのに?
たとえば私の友人は172cmで45kgをずっと保っていますが
いたって不健康そうな様子もなく元気です。
もちろん凹凸はないものの、それはそれで魅力的だと思う。
しかし彼女は手首やら骨盤やら、もともとすごく華奢なつくりで、骨太の私が同じように痩せてしまったら病的になります。
◆痩せたら可愛い……てばかりでもない
一方で昨日みたアメリカのテレビ番組、大きめの女性がカリスマインストラクターの力を借りて一年で痩せるという内容だったのですが、女性は優に100kgを超えていて、もちろん健康上よろしくないので痩せる必要があるのだけど、もともとの顔立ちがすごく可愛らしかったので
「ああこの人は痩せたらすごく可愛くなるだろうな」
とちょっとわくわくしながら見ていて、結果的に80㎏ほどのダイエットに成功したのですが……
不思議なことに、100kgを超えていたときのほうが顔立ちが可愛らしかったのです。
もしかしたら皮が余ってしまうからかもしれないけど、ちょっとショック……
やっぱり誰もがスリムならいいというわけでもない。
そして私の20.75は、もしかしたらちょうど良い値だったのかもしれない。
今生活しているフランスでそちらの方がよいとされるなら、差し当たってそちらの意見に合わせるべきかもしれない。
日本はみんな痩せているから、「どこまでもスリムに」を放り出してしまった私に対して日本在住の人々は戸惑いを隠せなかったのかも……
20.75の体重で、顔と足とウエストはキュッと締まっていれば、日本でもムチムチ扱いされることはなかったのかもしれない。
だからみんな部分痩せを求めるんだ……
◆適度な脂肪と筋トレが一番女性らしい身体になれる
私が運動に冗談半分ではなく本格的に目覚めたのは最近なのだけど、サボッてた分、効果が出るのが早く、やっぱりただ痩せるのではなく筋肉でラインを引き締めることが一番魅力的な身体になれることを実感しています。
ここ!という場所に筋肉をつけ、インナーマッスルの量を増やすことで同じ体重でも印象がまったく変わります。
男性のいう
「ちょっとぽっちゃりがいいみんな痩せすぎなんだよ肉がないと魅力ない」
「いやちょっと待てそれはぽっちゃり越えてるだろ女はぽっちゃりがいいっていうのは腹じゃなくて胸が大きいのがいいってことだから」
みたいな安定しないぽっちゃりボーダーラインにガールはつい振り回されがちですから、BMI値20.75!と決めてもらって(社会的に)そこに向かうのが誰にとってもシンプルで良いですよね!
それにBMI値20.75というのは、女性ホルモンの素となる脂肪がきちんと蓄えられている値、でもあるのかもしれません。だからこそ一番「モテる」BMI値なのかも。女性ホルモンがじゅうぶん作られ、バランスも乱れにくいので女性が魅力的になるのだと思います。
必要な脂肪をたくわえたら、身体のラインは筋トレやエクササイズでわりあいどうにでもなるのです。むしろその方が美しいスタイルのために有効なのです。
私個人は、今のところBMI値20辺りをキープしているのですが、これが、一番動きが軽やかで体調がいいのです。
あとは残り0.75をなんとか胸とお尻だけで増やせないものか(贅沢)!