デカフェは安全なコーヒー? 発がん性のうわさについて

インナーケア

美容と健康を追求していくと次々に嗜好品への愛は消えていく。そんな中でも最後の砦として残っているのが「デカフェ」です。

そんなこんなで私はデカフェのいろいろなデメリットから顔をそむけ続けてきました。でも一回ちらっと言及してしまったこともあり、そろそろ私とデカフェは向き合うべき時が来たと感じています。

普通のコーヒーについての記事は以下を参考にして下さい。

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カフェインを抜く方法はおもに3つ

コーヒー豆からカフェインを抜いてデカフェを作る方法はおもに以下の3通りです。

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薬品を使用する(有機溶剤抽出)

最も低コスト。

とくに頻繁に使われるジクロロメタン(塩化メチレン)は、人への発がん性は確認されていませんが、動物への発がん性は指摘されています。皮膚や目に触れると炎症を起こすこともあるそうです。さらに自然界では分解されないため、環境汚染の不安もあります。

2012年には、ジクロロメタンを多用していた印刷会社の職員に、胆管がんが多発していたことでこのジクロロメタンとの関連が指摘されました。

もうひとつよく使われるのは酢酸エチルという、塗料の溶剤、除光液、殺虫剤にも使用されているものです。日本酒などの香料としても使われますが、パイナップルなど天然の食物にも含まれている成分です。日本では「食品添加物」に指定されています。

超臨界二酸化炭素抽出

比較的新しい方法で、コーヒーの風味を損ないにくい。コストは高め。

二酸化炭素を超臨界流体という状態にしてカフェインを抜いていきます。

薬品は使わないので安全だと言われている。

水抽出(スイスウォーターメソッド)

水を使った抽出法です。

水を使うので安全性は高い代わりに、すこし水っぽくなるなど風味は損なわれがちです。

問題は薬品の発がん性、でも日本は大丈夫!

①の薬品をつかった方法が一番メジャーであるため、「デカフェ=発がん性」と言われるのです。

私もそう思っていました。

ところが今回デカフェについて調べていくと、日本では食品衛生法の基準に達しないため、この薬品を使った抽出方法は禁止されているということがわかりました!ワオ!

薬品を使ったコーヒー豆の輸入も禁止されています。

だからなのか、日本でデカフェを飲もうと思うとかなり高いなという印象ですよね。それにオーガニック系のおしゃれなカフェなんかにはデカフェも用意されているけど、普通の喫茶店でデカフェがメニューにあることはかなりめずらしい。私個人としては、ちょっと高めでも安全でおいしいデカフェがどこでも飲めると良いなと思います。

それにしても海外在住者はどうやって抽出方法を知ればいいのか

これは私にとって大問題です。「害はない」とたくさんの業者が訴えているようですが、「薬品を使用すればコストが安い」という点を併せてみれば、素直に信用することはおそろしく思えます。

普通にカフェイン入りのコーヒーを飲んだ方がまだましかもしれない。

喫煙者の友人が以前、「1mgの煙草を作る過程で使われる薬品のことを思えば、もっと重い煙草を吸う方がマシだ」と言っていたことと似ています。

スーパーでデカフェのコーヒー豆のパッケージを見てみたんですが、とくに抽出方法については書かれていませんでした。「フェアトレード」とか「オーガニック」などの情報は書いてあるのに。

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ただ普段買う豆に関しては、オーガニックスーパーに置いてあるような商品を選び、メーカーに直接電話して訊いてしまえばよいわけです。それで「うちは水抽出」と言っているのなら、これを信用するしかない気がします。まあVWの件なんかもありましたが、オーガニック系のちいさな会社で値段が若干お高めであれば、会社がまるごと嘘をつく確率は低いのではないかと思うのです。そう思う理由は二つあって、ひとつは

「オーガニックの会社などは倫理的情熱によって立ちあげられることが多い」

こと。もうひとつは

「システムが拡大しなければ倫理感は崩れにくい(良いシステムはちいさいまま留まる)」

ことです。

オーガニック系の会社経営者がそういった倫理的情熱をどれほど持っているのか、たとえばその経営者の発言をなんらかのかたちで読んだり聞いたり出来ればだいたいわかります。ちいさな会社の経営者であれば、自ら情報を発信していることも多いです。

問題はカフェに入ったときですが、「コストが安い」と言うことが大きなヒントにはなりそうです。単純に安ければ薬品を使っている可能性が高い。そしてオーガニックのカフェやチェーン店であれば、抽出方法については店員が周知しているかもしれません。事前に訊いてしまえば良い。

ただしこれから日本に有機溶剤抽出方が入ってくる可能性は

ゼロではないですよね。

海外からは「安全だから、害はないから輸入してみ」とちょくちょく言われているみたいです。

日本の複雑な手続きをくぐり抜ける方が、薬品を使ったデカフェの輸入を許可させるよりもずっとコストが掛かりそうなので、これからもないと信じたい。

でもTPPによって残留農薬や食品添加物の基準の緩和が求められるとも言われていますから、もしかしたら「有機溶剤抽出方法GO!」の可能性もあるかもしれません。

この「基準」については、アメリカは「もっとも緩い国の基準に合わせるよう求める可能性がある」と発言したこともあるようです。それが実現するかどうかはともかくとして、もしほんとうに「もっとも緩い国の基準」になってしまった場合、私たちが自分の身を守る方法は、口にするすべての食品について自分が手間をかけて調べていくしかありません。

とにかく今の日本なら、デカフェは飲んでも安全なようです。

ただ個人的に、美肌についていうならば、やはりデカフェであっても飲まないでいる方が肌の色が明るくなるんですよね……

というわけで私は今のところ、デカフェは高いものを選び、「たまの嗜好品」として落ち着いています。

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