コーヒーほど美容と健康に良いんだか悪いんだか、悪魔的に我々を惑わせる飲み物はありませんよね。
ありませんよね、と言っちゃうのは私がコーヒー中毒だからでしょうが、砂糖をやめられてもコーヒーだけはやめられる気がしない、むしろコーヒーがあったから砂糖をやめられたのであって、酒飲まない私にとって、唯一の嗜好品といってもいいコーヒー。フランス生活においてとても重要な位置をしめるコーヒー。
やめるとなるとほんとうにきつい。
でもずっとコーヒーが健康に悪いのは常識、とされてきたのに、最近になって急に美容と健康にも良いんだよ、と言われ始めていて
いったいどっちなのだかそろそろはっきりして欲しい。
私だって中途半端だけど美容オタクの端くれなのだから、「悪い」とはっきり言ってくれればやめる覚悟はあるというものです。
というわけで混乱しがちな自分のためにコーヒーの効果をまとめてみます。
■ポリフェノールが豊富
なんと赤ワインよりも豊富と言われていて、紫外線による活性酸素の発生を防ぎ、メラニンの生成を抑えてくれるという、抗酸化効果のある飲み物である。
■ダイエット効果
コーヒーに含まれるカフェインが脂肪を分解する酵素を活性化してくれ、クロロゲン酸も脂肪分解を促進する。しかし運動しなければ意味はない。
■血糖値を下げる
カフェインには血糖値を下げるミトコンドリアを発生させる効果もある。
とくに2型糖尿病の「予防」、つまりまだ発症していないひとが、糖尿病になる確率を少し下げるのに有効だという研究結果が出ている。
もう発症しているひとが改善したりなどという効果は発表されてない。
カフェイン抜きのデカフェでは効果が下がるそう。
しかし血糖値に関しては、カフェインを摂取するとアドレナリンが増え、そのアドレナリンはインスリンの分泌を抑制し血糖値が上がるという話もあります。
ダイエット効果があるという話も、血糖値が上がってしまえば意味がないので、この血糖値が上がるかどうかという問題が解決できなければ話になりません。
カフェインやクロロゲン酸がどれだけ脂肪を分解しようと、血糖値を上げないことのダイエット効果には比べられないと思うからです。
しかしインスリンはなにか食べたあとでないとどうせ分泌されないので、空腹時のコーヒーは血糖値を上げることはないはずです。
食後のコーヒーが問題になっているわけですが、食後に飲みたいのにね……
ご飯「前」に飲むのも、その後インスリンの分泌が悪くなるのでダメだそう。
じゃあいつ飲むのよ!
次にコーヒーが美容と健康に悪いと言われている理由をまとめます。
■鉄分不足になりやすい
含まれるタンニンが鉄分の吸収を阻害する。
■胃が荒れる
朝一番の空腹時に飲むと胃酸を分泌させまくるそう。
コーヒーで胃炎になったひともいるらしい。
■利尿作用があるため水分不足になりがち
尿細管で水分の再吸収を抑えるため、または膀胱括約筋の作用を抑えている「アデノシン」の働きをカフェインが妨たげるため、という説によるもの。
コーヒーの利尿作用は新陳代謝が良くなるとかそういう類のものではない。
■ビタミン・ミネラル不足
カフェインは大切なビタミン(BやC)やミネラルを体外に排出してしまう。
またカフェインがメラニンを拡散させるため、シミも大量発生させ、おまけにシミを拡散させる、というポリフェノールの効用と相反する話も。
コーヒー複雑すぎて、もう飲まない方がいい気がしてきた……
でも問題はとにかく良いも悪いもカフェインのような気がします。
だからデカフェを飲んじゃえばいいんじゃないかと思うのですが、デカフェにする際に身体に害のある薬品を使われることが多く、薬品を使わなければ味が落ちたり異様にコストがかかってしまったりして、結局たんぽぽコーヒーしかないんじゃない、みたいな結論に落ち着きそう……
でもこの世にコーヒーを愛してるひとってほんとうに多いですよね。
コーヒーは美容と健康に悪いよ、と言われるより、良いよ、と言われた方が嬉しいのだから「良いよ」の説を信じたくなるしそちらに傾きがちだと思う。
私だってそういう心情です。
だから、このややこしいコーヒー問題、たぶん、「悪いよ」が正解の気がする。
人びとの信じたい気持ちが「良いよ」説を応援しているのだと思う。
しかしながら今のところやめられない。コーヒーやめたら砂糖をやめられない。
なにか嗜好品を残しておくことは日々のやる気を高めるからです。
「やめる覚悟ある」と言いつつ今のところは悪いのをわかってて飲むんです。
悪魔の汁よ……