一度は行っておこうと思ってなかなか行けてなかった、
あのヘミングウェイやランボーやヴェルレーヌも通ったという
パリの有名な大衆食堂、1845年創業のpolidorポリドール。
内装もほぼ当時のままだというし、安いし、
ガイドブックにもよく載っている。
12時になる前にたどり着いたのでちょっと待ちます。
黒猫が店先にいるだけで
なんだかお洒落気な雰囲気が出るのはなぜだろう。
彼女はジュリエットと呼ばれている。ジュリエットという名の黒猫。
なんて優雅な。
人慣れしているので
写真を撮らせていただいても近づかせていただいても、
「なにかしら」
さてようやく中に入ってメニューを吟味します。
日替わりの「今日の一皿」があり、
本日はhachis parmentierアシ・パルマンチエ。
煮込んだ牛肉を砕き、
マッシュポテトとチーズを乗せてオーブンで焼いたもの。
12ユーロ。私はこれに決めました。
まさに大衆西洋料理というか、嫌いにはなれない味。
ハンバーグとかカレーとかグラタンとかと同じで。
どしんと重く、ニンニクがかなり効いています。
しかし私の得た情報では
ポリドールは安く家庭的なフランス料理が食べられ、
昼は9ユーロで前菜とメインかメインとデザートだとあったのだけど、
あれはいったいなんだったのか……
あとから調べたら2002年とか2003年とかの情報でした。
10年ちょっとでずいぶんと変わったものだなあ……
そうすると今日の一皿じゃなくてもアラカルトで好きなの選んでも一緒だね、
ということで友人はbœuf bourguignonブッフ・ブルギニョンを選びました。
牛肉の赤ワイン煮込み。結構アルコールを強く感じます。
おいしかったけど、どちらも12ユーロだから、
もし単純においしくて安いお店を探すならもっと他にあります。
前菜もデザートもつかないし。
ずいぶん値上がりしちゃったものですが、
店側もそれでべつにいいのだと思う。
お客は常連も観光客もガッチリつかんでいるという雰囲気だったし、
激安にしなくてもやっていけるよね、と思っているのかもしれない。
値上がりした今、何度も通うお店ではないけど、一度ならよい体験です。
観てないのだけど
ウッディ・アレンの「ミッドナイト・イン・パリ」にも出てきたそう。
映画を見て「あー、ここがあの」と思ったり、
ヘミングウェイを読み「あー、ここでヘミングウェイが」と思ったり、
そういう楽しみ方をする店なんだきっと今は、ポリドール。
Polidor
41 rue Monsieur le Prince 75006 PARIS
TEL : 01 43 26 95 34
営業時間 : 月曜-土曜12h00-14h30、19h00-0h30
日曜12h00-14h30、19h00-23h00
メトロ 10番線:Odeon , RER B線:Luxembourg