パリで外食はあまりしない私ですが、
それでもひとと会うときにはわりあい外食します。
フランス料理も行くには行くけれど、
やっぱり日本人米食いたい。
硬いパンはもういいんだ、硬いパンは!硬いんだもう!
でもパリの日本料理屋は高い……
安い日本料理屋は中国人など日本人以外の経営でたいていまずい。
だから醤油が恋しいときは中華料理の世話になるしかありません。
韓国料理でもいいけど辛いものが苦手なので料理を選ぶんですよね……
それにしてもなぜ中国人はまずい日本料理屋を経営したりするんだろう、
中華料理を作ればおいしいのに。
餅は餅屋なのだ。
というわけで三つあるパリの中華街でもっとも小規模のArts et Métierへ。
三つの中でもっとも小規模だが料理屋は小粒ぞろいだと思っています。
この日はほんとうはべつの店を目的にしてましたが、
あまりに並んでるのでこちらに変更。
こちらが人気ないわけではないと思いますが、
ただこの小規模な中華街の端っこにあるような印象なので、
繁盛する時間が遅れちゃうのではないでしょうか。
我々が入ったのは19時半くらいで、
20時には店の中は激込みという感じでした。
パリの中華料理屋はトイレとか、けっこう小奇麗な店も多いですが、
ここはなんというのか、男性に好まれそうな「きたなくて旨い店」という感じ。
そこまできたなくはないのかもしれないけど女性基準だとそういう感じ。
実際私ご飯一杯頼みましたが(1.5ユーロ)
ちょっとなんなのかわからない紙の切れ端のようなのを発見。
でももうそんなの気にしなくなっている自分がおそろしいです。
ひさしぶりにプロの麻婆豆腐を食すことにしました。
週一で作る麻婆豆腐狂いの私ですが、
研究を重ねるために中華料理屋に入るたび注文しています。
しかしここの麻婆豆腐はちょっと塩辛い。
注文する前にウエイトレスのねえさんが
「辛いよ?いいの?」
と確認とってくれたのですが、そっちの「辛い」だったとは……
そのかわり写真奥にちょっと見えているナスの炒め物ですが、
これがおいしかった……!
ナスとひき肉だけでシンプルなのですが、
ニンニク醤油味でもう……東洋の風がぶわっと吹いてきました。
ここは麺がスペシャルらしくて店頭でおいちゃんが麺を打ってます。
麺を注文しているひとも多かったですが以前料理人とここへ来たとき、
「ここは麺はまずい。普通の炒め物とかがうまい」
と言っていたので(個人の好みですが)なんとなく麺は注文したことないです。
ちなみにその料理人の彼は、
中国人の料理人とご飯食べるときはたいていここだと言っていました。
店内もフランス人や英語圏の旅行者もいますが、中国人率高いです。
値段が安いというのもあるでしょうが、本場の味なんでしょうか。
さてこの日は中国人と食べに行ったのですが、
隣のイタリア人(女性)とチュニジア人(男性)の夫婦が話しかけて来て、
「自分はほんとうに中国に興味がありよく行くのだ」と男性が言い、
「私は行かない。いっつも彼の荷物詰めるだけよ」と女性が笑い、
実際男性はほんとうに中国のちいさな町の名前まで知っていて、
これはかなりのチャイナオタクあるな……と思っていたら、
べつのテーブルの黒人のねえさんが私に
「ねえ、あなたは何人なの?」と訊いてきて私が答えるより早く、
「日本人なんでしょう、わかったわ」と言うのです。
私は、え、なんでわかったの、O脚?と一瞬うろたえましたが、
「態度とか雰囲気でわかるわ」と彼女は言い、
私はこの黒人のねえさんかなりのアジア通にちがいないから
下手なことは言えんな……とちょっと身がまえたものです。
そこからその黒人のねえさんと隣の男女による
アジア談義がはじまってしまい、
主には日本人と中国人と韓国人の文化のちがい、見分け方、
についてものすごい熱い議論が交わされておりました。
最後にイタリア人ねえさんが
「ふう……そろそろ帰るわ……あなた無口ね、やっぱり日本人だわ!」
と私に言い、
いや口挟めたかね、今の熱い議論?と思いながらも、
私のせいでひとりのイタリア女性にとって、
「日本人=無口」になってしまったこと、ここでお詫びします!
ところで中華料理はおいしいですがニンニク率が高いため、
女性は臭いが気になって食べられないということも多いでしょう。
私も一応、牛乳など試してみたけど牛乳は先に飲まなきゃいけないし、
いろいろ試した結果、あとで林檎を食べる、というのが一番効きます。
パリに来てから中華料理率高くなったためいろいろ試したのですよ……
皮ごと食べた方がいいようですが、
100%のジュースでもいいというから不思議……
Happy Nouilles
95 rue Beaubourg 75003
0144593122
メトロ 3番、11番線 Arts et Métier