友人の働くレストランに遊びに行ったら閉店間際に、
「あのおっちゃんが高級なモン飲ませてくれるから行こう」
とひとりのフランス人男性にみんなでついていく流れになりました。
そのひとが事務所代わりに使っているアパルトマンにはの地下には
一本〇十万みたいなボトルがいくつもあるらしく
なんとも言えない雰囲気の地下で高級酒うんちく聞きました。
私はといえばなにを注がれてもなんと説明されても、
それはすべて同じ「とても飲めない強い酒」でしかなく、
「お高いのでしょうねえ」と思いながらだんだん揺れてゆく夜を、
隣の方にこっそり代わりに飲んでもらいながらやり過ごしました。
だっておっちゃんどんどんどんどん注ぐのだもの、
舐めるのが精一杯なのに。
まさに豚に真珠的存在でしかなかった私。
「あのおっちゃんホテルとかすげえ持ってるんだよ!」
という、ベロベロになった友人の説明もわかるようなわからないような。
とにかくその「ホテルとかすげえ持ってる」おっちゃんが何者なのか、
ほんとうのところはよくわからず注がれる酒とにらみあう。
わかったのは私に飲ませるにはもったいない代物なのだろうということ。
パリの一等地にポンと買ったアパルトマンの地下に、
これだけの好きなお酒を置いて若い外国の青少年などを呼び、
それをふるまってはうんちくを語り夜を過ごす老後って夢のようなのだろうか?
ところで最近やっと井川遥さんのハイボールのCM見て、ホウッとなりました。
真っ白なモチ肌、口紅の色、華奢なネックレス、白シャツ。
セクシーなんじゃなくて色っぽい、なにがちがうってわかりませんが。
スカーレット・ヨハンソンを控え目にしたような色気でよだれでそうです。
(ちなみにスカーレット・ヨハンソンはロスト・イン・トランスレーションが
個人的ベストで、あとは「色っぽい」から「セクシー」に移行してしまった。
でもずっと好きです)
加瀬亮さんが「一杯つきあってください」と言ってちょっと喉が動く、
微妙な緊張感が良くて、なんだかひさしぶりにきゅんとしました。
メイクもいいが、とくに井川遥さんの髪がすごく好き。あれはいい。
ところが井川遥さんが20代でものすごい人気でひっぱりだこのとき、
そのときには彼女のことがいいなとはぜんぜん思わなかったのです。
彼女に魅力を感じたのは結婚・出産後に30代でカムバックしてから。
あの髪形が好きってのもあるのかわからないけどなにか花開いた気がする。
圧倒的に昔より今の方が魅力があると思う。
同じように広末涼子さんは人気絶頂のとき私はよく魅力がわからず、
初めていいなと思ったのは彼女が出産して30歳越えてから、
プールで泳ぐCMがあったと思うのですが、それを見たときです。
彼女に関しては
「10代の絶頂期すごかったんだよ」
という声があまりに多いので、
単に私の好みがあまり一般的でないのかもしれません。
もちろん私は「女は30代」と言っているわけではなく、
女ざかりというのはひとによって
14歳であったり17歳であったり23歳であったり、
28歳、32歳、38歳であるかもしれなくて、
すごく個人差があるなと思うのです。
じゃあ50歳はさすがにないかといえば、
一度そういう女性に会ったことがあります。
アメリカ人の女性で、
そのとき52歳で、背が高く、わりと骨太で男顔。
若いころの写真を見せてもらったけど今の方ずっとが魅力的でした。
そしてモテる。
ミツバチのごとく男たちが彼女に群がってくる。
じゃあ彼女は20代みたいに若く見えるのかというとそんなことはなくて、
彼女はちゃんと50代に見えるし肌もそれなりに衰えていました。
シワもあるし、痩せてるけど顎も少したるんでいる。胸も下がっている。
でもうまく言えませんがそのたるんだ、少し衰えた様子が、
彼女にものすごい色気を与えている、と感じました。
誰でもこうはいきません。
もしかすると彼女の男顔が、たるむことで女っぽくなるのだろうか?
あるいは魅力ってそのときの仕事の状況なんかも関係するかもしれない。
やり手でタフな女にある種の男はメロメロになるでしょうから、
そういうタイプの女でありそういうタイプの男なら、
遅めのモテ期もあるのかも。
色気とは、魅力とは、つくづくとらえどころがなくて不思議なものです。
さて「ホテルとかすげえ持ってる」おっちゃんの地下室で過ごした翌日、
みんな記憶をなくしたりトイレにこもったり大変だったようですが、
真珠の価値のわからなかった私は頭痛で済んでよかったです。
例の筋肉痛もありませんでした。
帰り際「ホテルとかすげえ持ってる」おっちゃんにあいさつすると、
「フランス語話せたのか!なぜもっと早く言ってくれないんだ!」
と言われ、ウイスキーうんちくがわかんないから口出しできなくて……
とは言えなかった。
それにしてもそんなに沈黙してただろうか。
もしかしてまた私のせいで「日本人=無口」イメージが!