日焼けもあまりせず、2014年の夏を無事に乗り切った、と思っていたら9月も下旬になって大変なことに……
ダニに!噛まれてる!七箇所も!ラッキーセブン!
そういえばここのところ、短かった夏を取り戻すように強い日差しが戻ってきていて、しかも私の部屋はたぶん他の部屋に比べて湿気が多かった気がする……
台所の位置のせいか、スープなど作るとその蒸気がしばらく逃げていかないで、こもっているのです。
肌には良いことだけどダニが活発になること忘れてた。
ダニは痕がなかなか消えないのに七箇所も……
泣きそう。
とにかくすぐに対処しなければいけない。
ダニは人間が住む環境ならいなくなることはないそうですが、高温多湿で、埃などのダニの餌があると増えに増えてしまいます。
さらに絨毯や布製のソファーやクッションが多いともっと増えます。
◆まずは掃除・掃除・掃除しながら考える、南京虫ではないのか?
わりと掃除はしてるはずなんだけど……などと思っている場合ではない、急いで掃除機をかけて拭き掃除をします。
そしてこれがほんとうにダニなのか、それともまさかあの恐怖の南京虫(トコジラミ)なのか調べなければいけません。
南京虫はほんとうにおそろしくて、ダニどころではないらしい。
さらに痒く、さらに腫れ上がり、水ぶくれのようになったり、痕だってダニよりもずっとひどく数年残ることがあるそう。
刺されまいとして身体を覆って眠ると、なんと顔中を刺され、そのひどい痕が数年残ってしまうというおそろしい話も!
一時期NYで大発生して大変なことになったと聞いたことがあります。
検索されると、とてつもない画像がご覧いただけます……
日本にはあまりいないけど、国外からの旅行者の衣服や荷物に付着して持ち込まれることが近年増えたそうです。
南京虫の場合、まずマットレスや畳を引っくり返してみると、隅っこの方に黒い血糞が見られたり、南京虫自体も潜んでいたりします。
どちらも目視できます。
あと壁の隅っこなどにも血糞が見られるそうです。
古い雑誌の間に潜んでいたりもするそうです。生命力強そう。
身体中どこでも刺すそうですが、どちらかといえば服で覆われてないところを刺されることが多いそうです。
それに比べるとダニは服で覆われていても関係なく、とにかくやわらかい部分の皮膚を刺すことが多く、私は今回太ももの内側や腕の内側ばかり刺されているし、痒みも掻きむしるほどではなく、シラッとした表情もまあ保てるため
おそらくダニであろうと思います……ちょっと、安心。
◆布関係はすべてお湯で洗濯
さて、私はカーペットが嫌いなので基本的に敷きません。
クッションなんかも必要としないし、あったとしても、ダニの恐れがあるならすぐに捨ててしまいたい。
でもパリで部屋を借りている人はほとんどそうだと思いますが、私は家具付きの部屋に住んでいるわけです。
だから最初からカーペットやクッションが備え付けられているし、もちろん勝手にそれらを捨てるわけにはいくまい……
もし南京虫であるならばすぐに大家さんに連絡して、プロに駆除してもらい、マットレスも取り替えてもらったり、相談してカーペットやクッションも処分したり、といった対応をしてもらうことが必要だと思います。
でも私は今回はダニっぽいので、自分で対処できそう。
とはいえダニでも命に関わる場合があるみたいなので、大変なことになるという予感があるなら大家さんに連絡すべきです。
ダニ退治の手始めとして、シーツや布団カバー、それからクッションはまるごと洗濯機で洗ってしまいます。
外国の洗濯機の何がいいって、90℃のお湯で洗濯できることです。
ダニはだいたい60℃~65℃程度の環境で死滅するそうなので、70℃なら確実ですが、ここは念を入れて90℃で洗ってみる……
そのあと、着ている服をすべて、60℃で洗濯しました。
服はちょっと傷むのが怖いので腰が引けたんですね。
その間にマットレスに掃除機をかけますが、よく見てみたらマットレスカバーは裏側がツルツルした手触りで、たぶんダニを通さない使用になってるものなのではないかと思いました。
こんな便利なものあるんだ、知らなかったー。
大家さんに感謝しつつ、ではマットレスが原因の可能性は低いし、なんだかクッションが住処になっている説が濃厚だなとターゲットが絞られていきます。
◆お湯で洗濯できなくても高温の乾燥器で40分回せば良し~よくある間違ったダニ退治法とは~
洗濯が終わったらコインランドリーで乾燥機にかけます。
コインランドリーの乾燥機はだいたい80℃~120℃だそうです。
お湯で洗濯できなくてもこの乾燥機で40分回せば、ダニは死滅してしまうそうです。
私は90℃で洗濯したけど、念を入れて乾燥機も40分回しました。
布団を干したりするよりコインランドリーの乾燥機のほうがずっと有効なのだそうです。
「黒いカバーで覆って干すと太陽の熱が集まって有効」とよく聞きますが、じつはカバーで覆ってしまうとむしろ中は涼しくなってしまってまったく効果がなくなるらしい。
布団叩きで叩いたりするのもダニの糞が中で細かく散らばって、ますますひどいことになってしまうのでやってはいけないみたいです。
干す場所も必要になるし、乾燥機の方が楽々。
◆痕を残さないため数日ステロイド入りの塗り薬をぬりたい
乾燥機を回す間に薬局に行きます。
私は薬は飲むにしろ塗るにしろ、なるべく使いたくない。
でもダニはとにかく我慢して掻かなくても痒みは一週間以上残るし、眠っている間に掻いてしまう可能性があります。
そうなると痕が長く残ってしまうし、それになんだか今回は噛まれた痕が異常に腫れ上がって熱を持っている……
塗り薬買おう!塗ります!塗りたいんです!
と、薬局の金髪ねえさんに懇願すると出してくれた痒み止め。
常用するわけじゃないので、今回に限ってはステロイド入りでも仕方がないと思っていました。
ステロイドはこういう緊急の場合に1~2日かっちり使ってばっちり直ってくれる、というならばむしろ使った方がいい気がして……
でもこれはステロイド入ってないそうです。
ステロイド入ってるのないんですか、と訊くと「ない」ときっぱり。
そのあと金髪ねえさんはにっこりしてもう何も答えてくれなかった。
薬局ではステロイドって手に入らないもんなのでしょうか?
◆VSダニで最強なのはスチームアイロン
そして家に帰ると、仕上げにスチームアイロンの準備。
スチームアイロンは、ダニ退治の最終兵器らしい。
殺虫剤でもダメ、バルサンもダメだった、という人が、スチームアイロンを使ったら一発だった、という話を聞きました。
まず部屋に備え付けてあったカーペットに掃除機をかけて、それからスチームアイロンをかけ、クローゼットに仕舞います。
本音を言えば捨ててしまいたい……
さらにマットレス、シーツ、乾燥機にかけられなかった衣類など、次々にスチームアイロンをゆっくりかけていきます。
私、残虐な女でしょうか?ここまでするなんて。
でもダメなの、今はただ、ダニへの憎しみで一杯なの……
だいたいが、私は常々思ってきたのですが、蚊とかダニとかこの、血を吸って痒くするタイプの生き物は、長い歳月の間に「血を吸うけど相手を痒くしないし痕も残さない」というように進化したら誰にもこんなに憎まれないし、必死で駆除されないし、強力すぎる殺虫剤も開発されないしそうすれば生存率がずっと上がるのに、どうしてそのように進化しなかったのだろうか?
いろんな人にこの疑問をぶつけるのだけどいつも
「いや……いいからさ……ハハ……」
と流されてしまうのですが、なんか私見当違いなこと言ってるのだろうか?
……てなことをまた薬を塗り塗りぼんやり考えていましたが、ほっとしてる場合じゃない、掃除洗濯して終わりじゃない!
いかにしてダニに刺された痕を残さないか、の奮闘が残っていた!
というわけでダニ刺され痕問題は次回に続きます!