一回くらいは桜を見ておかねばならないので、週末はソー公園へ。
RER B線で、Parc de Sceauxという駅があるのに
Croix de Berny駅の方が近い、というなんだか不思議な公園。
いやこの公園がでかいので、
桜側の入口はCroix de Bernyの方が近い、ということかな?
そのでかさといったら、人をやたらと開放的な気持ちにさせ
ここで脱いでも大丈夫かな、とつい思えるようなでかさです。
でも大人なので脱ぎませんよ。
解放感のあまり風呂に浸かる鳩たち。
この公園は桜が多いので、日本人以外に話すと、
「ああ、あの日本人がいっぱい行く公園ね!」
と言われる確率が高いです。春だけなんだけどね……
私はずいぶんとここが好きです。
桜を抜けてちょっと坂をのぼっていって
フランス式庭園に出たときのワ―オ感がすごい。
そして公園を抜けてちいさな町を散策するのも好きです。
なんだか南仏的雰囲気があって、
清潔でもあり、すごく好感のもてる町並み。
ここに来るたびいつでも晴天だという気がする。
いつもカフェは地元客であふれている。
いやこれあふれてないけど、たまたまですよ。
公園がでかいので、この先にスーパーがあるけれど、
「あ、ハムとトマトなど欲しい、買いに行こう!」
となると、けっこう気合入れて歩かなくちゃいけません。
さて、ソー公園には
ピンクエディションとホワイトエディションの桜があり、
ピンクはちょっとボンボリ風の、どしりとして西洋人に好まれそうな感じ。
きれいだけど私は
ホワイトエディションの方がなんだかはかなくて好きです。
でもはかなさを演出するためか
一度も満開のホワイトエディションを目にしたことがない。
ピンクの満開ぶりに比べ、もうすでに若干葉桜……
ひとも少ないし、ホワイトの方でお弁当食べました。
シートを広げようとすると赤毛で黒づくめの服装の女性が、
「あなたたちここに座るの?
私たちちょっと撮影するから5分だけ待ってくれない?」
と言うので、
むこうに座るからいいですよ、とちょっと離れたところで食べることに。
女性は優しいけど厳しそうな感じで
家庭用のビデオでひとりの少年を撮影していました。
少年は小学校一年くらいで、メガネをかけて黒のマントに杖を持ち、
アレです、完璧にハリーのコスプレです。
「さあニコラ、用意はいい?
アクション!いえ待って、曇ってきたわ、ちきしょう!」
女性の支持は厳しく、天気待ちにもニコラは文句も言わずじっと耐え、
晴れたらすぐに30メートルくらいの距離を全力ダッシュ。
「カット!ニコラそうじゃないわ!
もっとまっすぐ、もっと速く走って、もう一度!」
ニコラはいったい30メートルダッシュを何本走り込んだだろう……
おそらく母親である魔女先生の厳しい演技指導にめげず……
しかしさすがに疲れたのか、
「ちょっと休みたい」
とニコラが主張したところ、なんと魔女先生に却下されるという……
そこまで厳しく撮影しなければいけないその映像て、なに?
想像は膨らむばかりですが、
「5分で終わる」と言いきっていた魔女先生は結局
私達がお弁当食べ終わってもずっとニコラを熱く指導していました。
ニコラがご飯ちゃんと食べたのか
晩御飯のときまでなんだか心配な一日でした。