串カツ凡パリ店へ初訪問・夏トリュフと美しい手

パリのレストランとカフェ

 

パリでは白いご飯に飢えると基本的には中華料理に走ってしまうのは、麻婆豆腐の不思議な吸引力によるもの。

……なのだけど、和食が好きすぎるからむしろ避けているところもあるのかもしれません。

やはり食べ慣れている分だけ、日本と比べるとそのコストパフォーマンスに満足出来ることは稀。

でも、食べたくないわけじゃあないんだ、いつだってどんなときだって食べたいに決まっている!

ああ、なんでかつての私は朝ご飯にパン食べてたりしたんだろう?

夕食シチューのとき、ご飯は合わないからってパン食べてたりしたんだろう?

ソウルフードはいつだってどんなときだって我々を心身ともに満足させてくれるのだ!

さて、パリで私が和食に恋焦がれるとき、その強い渇望を呼び起こす二大スターは、お寿司と、串揚げなのです。

お寿司に対する欲はわりと、パリでもなだめることが出来るかもしれない。でも串揚げは「串カツ凡」のパリ店が出来るまではなかなか難しかったんじゃないでしょうか(あるにはあるけれど)?

だから今回誘ってもらったときは大喜びで二つ返事でした。パリで串揚げ食べるなら凡で決まり、と中華ばかりでとくにグルメってない私の耳にまでその噂は届いていたのです。

 

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私達が行ったのはランチでした。

串揚げ7本+野菜+ご飯と汁物+串休め+デザートで30ユーロです。

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ランチはひと組限定だと友人が言っていたのですが、私達の隣には電話でべしゃくりまくっているフランス人男性(推定50代)がおられましたし、他にももうひと組おられました。今は数組の予約を取っているのかもしれません。

その電話でべしゃくりまくってたおいちゃんのテンションが上がりに上がって、ついに家にいるみたいにしゃべりはじめたので友人が

「ごめんなさい、ちょっとボリューム落として!」

とお願いするとおいちゃんは「あー!!ここ家じゃなかったー!!てへっ!!」って顔になり、外に出てくださいました。

その後彼は待ち合わせていた友人と戻られ、私達の会話に積極的に加わり始めました。

ここはフレンドリーな世界です。

 

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串は一本一本丁寧に説明があり、どのソースが合うかも教えてくださいます。

ソースはざっくりとしか思い出せないのですが、出汁と味噌とソースと塩です。

 

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ご飯は、今日はサバと黒胡椒、だったと思います。茶碗はとてもちいさいのだけど、おかわりが自由です。

なのでおかわりどうですかと訊ねられるたび、ついつい頷いてしまうのだけど、連れがみんな少食な女性で自分だけがおかわりしている場合、「もしやこれは京都の『ぶぶづけシステム』と似た、高等な罠なのではないだろうか、ほんとうは断らなくてはいけないのではないだろうか……」と客としての自らのふるまいに疑念を持ち始めることになるかもしれません。はじめから普通サイズの茶碗であれば、お店の方も我々も無駄なカロリーを消費しなくても良いのではないか?そもそもカロリーを摂取しに来ているのに、と思い、この日初対面のTomokaさんにその疑念をぶつけてみたところ

 

「はじめから大きいお茶椀だと、ひといきに食べてしまう人がいるからお腹がいっぱいになって串揚げが入らなくなるんじゃないでしょうか……」

 

と、もっともな回答が。

わたしぜったいひといきに食べるタイプです。助かっていたんだこの「ちいさい茶碗システム」によって……

 

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今まで耳にした中でいちばんガーリーでシャレオツな名前のジャガイモ……なんだけどその肝心の名前を忘れてしまった。忘却は罪なんですか。

 

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上にたっぷり乗っているのはフランスの夏トリュフです。

シェフの伊藤さんが現物の香りをかがせて下さいました。

とっても良い香り……うっとり……

 

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くし休めは茶そば。

 

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そしてデザートは、アイスクリーム、チェリー、ガナッシュの串揚げ、と、番茶。

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ガナッシュを割ってみると大惨事に。

 

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それから抹茶アイスの串揚げ、桜餅の串揚げ、ゆずと日本酒のシャーベット、の中からひとつ選べます。私達ちょうど三人だったので全種類お願いしました。

 

Tomokaさんのおかげで疑念が晴れ、存分にご飯を何度もおかわりしたのでお腹がいっぱいになりました。ずいぶん長い間、私の中の串揚げ欲を持て余していましたが、これでしばらくは飼いならすことが出来そうです。

串揚げのお店は、私が日本で通っていたところはカウンターのみということが多かったので、小ぢんまりしたところを想像していたのですが、広々として、モダンでもあります。私にとって大事なポイントである、トイレもとても素敵。今度はぜひ夜にも来てみたい。

 

 

そのあとすぐ近くのカフェでお茶をしました。

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このカフェ、なんとなく入ったのだけどすごく安くてびっくり。ハーブティーください、と注文すると、店員さんが箱を持ってきてくれていろんなティーパックの中から好きなのを選ぶようになっています。でも持ってきてくれた箱の中は紅茶ばかりで、ハーブティーはひとつだけでした。今日はいろんなひっかけがあるな、と思いました。

 

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初対面なのにとても気さくでしかもこの日大まぬけな理由で遅刻してしまった私(最低)を笑顔で許してくれたTomokaさんはパリでプライベートネイルサロンをされており、さすがの指先(TomokaさんのHPはこちら)。

 

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今日誘ってくれた友人はTomokaさんの顧客なのです。

月に一回変えるんだよ、楽しいよ、どう?と友人は言うのだけど、それは君がキレイな手だから楽しいのだよ!この気持ちを分かってくれるのはディカプリオだけ(注:参考記事)!私の友達はもうディカプリオだけ!むこうは私のことを知らないけれど、世界はつながっているから結局のところ我々は通じ合っているはずだ!ユニバーサル!

ところで私、つけ爪は以前一度だけ挑戦したことがあるのですが、そのあとどうしてもドアノブを握ることが出来ず家に入ることが出来ませんでした。こうして私のはじめてのつけ爪体験は「家に入ることが出来ない」という、それだけ聞くとまるで心の病であるかのようなエピソードに終始したのです。こんな私でも、いけるんですかね?ジェルネイル……

 

さてそのTomokaさんが使っていたニュートロジーナのハンドクリームがUVカット入りで優れものでした。

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使わせてもらったのですが、クリームってUVカット効果が入ると乾燥することが多いですが、これはきちんと潤って、べたつかず、SPF値も日常にちょうどいい。ちょっとうらやましかったので探したのですが、未だみつけられていません。私の近所にはないのだろうか?

 

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こうして、良い午後を過ごしました。

 

 

KUSHIKATSU BON  串カツ凡

24,rue Jean Pierre Timbaud, 75011 Paris

Tel:01 43 38 82 27

メトロ: 5,9番線 Oberkampf

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