正月にインフルエンザでヒイヒイいって
ほんとうに苦しかったなあ、健康って素敵……
と思っていたら急に命にかかわるくらい寒くなり
それと同時に朝起きたら喉が痛い……
もう……もういや!!風邪はうんざりだ!!
喉の痛みが一瞬で治る奇跡のような方法
そんなのあるわけないと思いつつ探したら
出てくるキーワードはただひとつ「マヌカハニー」。
マヌカハニーってなに?と探ったところ
ニュージランドの原住民マオリ族が薬として使っていた
マヌカの木から採れる蜂蜜で、もともと蜂蜜は
喉に良いし殺菌作用はあるけれどマヌカのそれは
もう比べ物にならないし薬としても使える
というようなスーパーハニーなのだとか。
とくにピロリ菌駆除力に優れ、胃炎にも良いらしく
フランスで毎年胃腸炎にかかっている私としては
無視できない代物。し、知らなかった。
でも英語圏のものってフランスでは見つけられないよな……
と思いつつ一縷の望みをかけてル・ボン・マルシェの食料品館へ。
おそらくパリで一番物珍しい食べ物が手に入るところ。
なんだかバレンタインを前にして可愛い雰囲気。
バレンタインに人生でそれほど参加したことはないけど
やればやったで楽しいし、街全体が可愛く装飾される
この雰囲気を楽しめるだけでも儲けもんと言う気持ちになります。
あとフランスだともらう立場だというのも良い。
さんざん迷った挙句に店員に訊ねてみたところ
入口近くにこんな立派なコーナーが設けられていました。
灯台もと暗し。幸せの青い鳥。フォレストガンプ……
幸せはすぐそばにあったんだわ……
ハニーだけでなくのど飴なんかもありました。
さまざまな数値が書かれていて、数値と共に値段が上がっており
迷ったのですが、のど飴が「10+」と書かれていたので
喉を治すならこれなのだろうと10+のマヌカハニー購入。
23ユーロでした。
さすが世界最古のデパート、ル・ボン・マルシェ。
しかしここにいるとあらゆるものが欲しくなり危険なので
マヌカハニーを購入したら即退散することにしました。
具合も悪いしね!
さて、マヌカハニーに記してあるなぞの数値は
それぞれの殺菌成分の濃度によるようです。
食品メチルグリオキサールがその成分なのですが
一番大手というか市場に出回っているのはUMFというブランドです。
あとはMGOというものとが二大ブランドのようです。
肝心の殺菌成分はUMF10+、MGO100以上で発揮され
それ未満だと風邪などには効果がないそう。
ギリギリ……良かった!!
……と思ったのもつかの間、私の買ったのは「IAA」と書いてある。
検索してもぜんぜん出てきません!!
無名ブランド!!
効果なかったらどうしよう……というか偽者なんじゃ……
私、ル・ボン・マルシェに一杯喰わされたんだろうか?
あんな老舗にとって私を出し抜くなど赤子の手をひねるようなもの。
返品するか?
悩んだあげく、購入したハニーにはHPが記載されていたので
電話番号を調べて掛けてみることにしました。
会社自体は南仏にあり、まさか南仏産なんじゃとまた不安に。
電話にはけだるそうな姉さんが出て、しかし感じは悪くない。
「私、マヌカハニーを買ったんですけど、これはフランス産?
それともニュージーランドから輸入してきたものですか?」
と訊くと、初めのけだるそうな雰囲気から一変し
「もちろんニュージーランドから輸入してきたの!!」
と元気なお答えが。
「じゃあニュージーランド産なんですね?」
「その通りよ!!」
「それが知りたかったんです、ありがとう」
と言って私は電話を切りました。
まあ、口頭で確かめただけですが
あのようにけだるげな人物がわざわざ嘘をつくとも思えず
私、ル・ボン・マルシェを信じてみることにしました。
喉が痛すぎて藁にもすがりつく思いだった、というのもあり。
かなりこってりしていますが、ガリガリタイプではありません。
なるべく喉にとどめて転がしておくのが良いらしいですが
あっという間に溶けて流れてはかなく消えてしまい
いったいどうやって喉にとどめて転がすのか見当もつきません。
でも蜂蜜はだいたいそうでしょうが、喉にじんじんしみて
「あ、今戦ってくれてる、殺菌しているんだ」
という頼もしさを感じながら三口ほど舐めます。
それから三日ほど、咳が止まらなくなるたび舐めると
かなり緩和され、咳止めとしても優秀だと思いました。
結論から言えば、「一瞬で」緩和してくれることは
ありませんがかなりマシな状態にしてくれます。
ただ、私がもっと数値の高いものを選び
さらに大手ブランドのものを買っていれば
精神的なアレも手伝って三秒で治ったかもしれません。
あと、後に知ることになりますが、私の喉の痛みは
単なる風邪よりもうちょっとすんげえヤツの兆候だったので
さすがにハニーで治すのは無理があったということでしょう。
軽い風邪なら抜群に効いたであろう感があります。
普段から舐めていると免疫を高めてくれるらしいですが
いくら健康食品と言っても砂糖断ちの身には甘すぎる。
血糖値はがつんがつん上がるでしょう。
これは喉が痛いときだけの特別な、甘い薬なのです。
砂糖断ちしていなければ、毎日舐めるものありです。
値段を気にしなければ料理にも使えますが
少しだけ癖があるので好き嫌い分かれるかもしれません。
とにかくイベントへの情熱薄い私が思わぬところで
バレンタイン情緒をかきたてることが出来てよかったです!!