せっかく帰って来たんだからティーとかしたいな、日本帰って来たーって感じの、特別感のあるところで、と友人たち(舞台立ってる人とゲーム作ってる人)にお願いしたところ、新宿(また)にある「魔法の国のアリス」を予約してくれました。
古くはメイド喫茶や執事喫茶など、あの疑似体験アトラクション系統であるという意味では、日本要素にあふれた店なので「日本帰って来たー」感はじゅうぶんです。
ちなみに私はメイド喫茶も執事喫茶も未体験なので、大変にエキサイトいたしました。
予約時間になると帽子屋が我々を出迎えてくれます。
入口に黒ウサギの耳と白ウサギの耳と、この水色リボンのカチューシャがあり、「ぜひお使いください!」とのことなので遠慮なく使わせていただきました。あともうひとつ、シルクハットか何かがあったような気がするのだけど「それはイマイチ」と非常に評判が悪かったのですぐに返却しました。
一緒に行ったゲーム作ってる人(男性)もちゃんと黒ウサギのカチューシャをつけてくれました。
私は水色のリボンを選んだところ「一人だけ無難なヤツ選んでる」批判を受けることに。
そういえば昔親戚のおにいさんに「一度きりの人生だから派手に冒険する人生を選んでね」っていわれたっけ……
しかし目を皿のようにしてまわりを見渡しても、我々の他にこのカチューシャを利用している客はいないようでした(ほぼ一番乗りでもあった)。そのうちもうひとりの、舞台立ってる人(女性)が「頭が締め付けられて不愉快」とカチューシャをかなぐり捨てる羽目に。夢の国よ。
メニューが鍵付きの本になっていて、料理や飲み物の名前も可愛くていろいろ頼みそうになってしまう。ネーミングって大事ですね。
開くと最初と最後が、こう、角度を変えるとべつの絵が出てくるようになっています。
*照明:舞台立ってる人(バシャバシャ撮り過ぎて「もうよくない?」と言われる)
ところがここで、照明役までやってくれてこのガーリィな異空間にどっぷりつかっていると思っていた、舞台立ってる方の人が急に
「生が飲みたい。生を頼もうかな」
などとのたまうという大事件が発生!
驚いて、ゆ、夢の国だゾ!って言ったら納得してた。
EAT MEと書かれたお通しが出てくるんですが、「これを食べたら身体がちっちゃくなりまーす」と可愛い制服着た可愛い店員さんが可愛く説明してくれます。
「ご注文の際には大きな声で、アリスー!とお呼びくださいね!」
アリス・ワールドの導入部バッチリ!生頼もうとしてすいません……このテーブル準備不足ですいません……
「ハートのクイーンとハートのジャック」。
「うずめき叫ぶジャバウォッキー」
「なんでもない日おめでとう」。
中にキレイなタピオカが入っている。
ミニグラス寿司シリーズの中から「いもむしおじさん」。
チェシャ猫の尻尾シリーズより、「ピンクの尻尾(明太子とサーモンとブロッコリー)」。
パリでは出会えないという理由で、明太子は日本滞在中は積極的に選んでいく。
とくになんの変哲もないおいしそうなパスタも頼んでみます。魚介のぺペロンチーノ。もうとっくに童心なんて忘れてんだなー、とこんなとき思う。
もうお腹いっぱいだったけれどたぶんデザートはどれも可愛いだろうから、義務感にかられて頼みました。
チェシャ猫のミックスベリーパフェ~魔法のステッキに願いを込めて~。
どれが魔法のステッキなんだかよくわかんなかった。
こういう疑似体験アトラクション系飲食店に共通している、どこからかにじみ出てくる場末感や、味に対して値段がお高め、などはあるものの、それも含めて楽しかったです。とくに接客してくれるときの台詞がつくりこまれていて、覚えたい!と何度も思いました。こういうのは、体験料が含まれているものですからね。
特に今年は不思議の国のアリスが出版されてから150年の記念すべき年なので、タイムリーでもあります。
ただこの大事な「アリス誕生150年記念」を店側はまったくプッシュしている気配がありません!もったいないよ!
最後にこのティーバッグを「まだ身体がちいさくなったままですのでこれをお飲みになって元の大きさに戻って……」と頂いたのにはちょっと感動しました。最後まで気を抜かないんだ!そう、なんでもはじめと終わりが大事なんです!
でも私まだこのお茶飲んでないから、まだ元の大きさじゃない。
魔法の国のアリス
新宿区西新宿1-5-1 新宿西口ハルクB3