面白い女がモテる方法・前編《なぜ男性は「女の話はつまらない」と言うのか》


弾丸一時帰国中に、友人がふとこう言ったわけです。
「プロの話はべつとして、一般人のことについて言うだけなんだけど、ほんとうにものすごく面白い人って女に多いんだよね」
私は大変に驚きました。
私も、私もずーっとそれ、思っていたの、でも言えなかったの、なんだか反感買うんじゃないかと思って!
なんで私がそう思ってきたのかというと、子供のころによく遊んでくれていた近所のお姉さんが、まさにその「ほんとうにものすごく面白い女」だったのです。
私はとくに子供のころ、まわりに「口から飛び出す言葉がすべて面白い」人が多くいて、そういう意味では大変恵まれたリッチな子供だったと感謝するばかりですが、中でもそのお姉さんの話の面白さはずば抜けていたと今でも思います。
子供のころから神戸牛ばかり食べてきたならば、肉に対して舌が肥えてしまうのは自然な流れと言えましょう……私はお姉さんが引っ越して遠くへ行ってしまったあとも、お姉さんのような「面白い女」をひたすら求めてきたのです。当然のように。
求めよさらば与えられん、というわけで、おかげで私の人生には、数は少ないものの精鋭の面白い女たちがずらりと並ぶことになりました。
ところで私、ちょっと前に「面白い女はモテない」と書いてしまいました。
はっきり言ってこのエントリは、いいえ、私が今まで書いてきたすべての「なんだかブログのコンセプトからちょっと外れてる気もするモテ関係のエントリ」は、今回のこのテーマのために書いてきたと言っても過言ではありません。
面白い女はモテない、残念ながらこれは事実です。たとえ美人であってもなかなか厳しい。
でも私はもったいなくてしようがないと思ってしまうのです。あんなに面白い女たちがモテないなんて!彼女たちの遺伝子が奪い合いにならないなんて!
いったいそれはなぜなのか、そして彼女たちが面白さを保ったままモテる方法はないのか、探っていきたいと思います。
なるべく長くならないように気をつけます。
男性が「女の話はつまらない」と言うのは当然である
それではまず、ほんとうに面白い人は女に多いというなら、なぜ男性はよく「女の話はつまらない」と言うのか、解明しなくてはいけません。
私は基本的には「面白い人」を求めていたので、女性ばかりでなく男性の面白い人たちにもたくさん出会う半生を送ってきました。大変幸運なことです。
ほんとうに、「求める」ということは、人生においてとても大事なことであると思います。
その結果、面白い人の男女比について、私の手ごたえを以下の「オモシロ人口ピラミッド」に表してみました。どこぞの大学の調査でもなく、私の個人的な手ごたえですのであしからず!
えーっと……面積の分割が男女の人口比に対しておかしい、とかね、そういうのはナシです!ナシナシ!ザックリ分けてます。
なぜ「女の話はつまらない」という男性が多くいるのか。それはごくごく単純なことで、「ほんとうにものすごく面白い女」は大変希少であるからです。意識して探さないと出会うことは難しいかもしれません。加えて「面白い女はモテない」という事実にいち早く気づき、その鋭利な爪を男性の前では涼しい顔で隠している女性もいるわけです。
なので多くの男性は、その希少な面白い女を除いた状態の「オモシロ人口ピラミッド」をイメージしているはずです。
たいていの女性というのは、べつに面白くあることなんて求めていないし、それより面白く楽しませてくれる人の方を求めるし、だいたいが面白さよりももっとべつのものを大事に思っている傾向にあるものです。
そして男性は、一般的にそんな女性の方につよく惹かれ、憧れを持つのではないかと思います。
女性については、このオモシロ人口ピラミッドの下層に行けば行くほど、モテる確率は高いのだと思います(男性は逆)。
さらにもうひとつの理由として、これもやはりわかりきったことではあるのだけど
「話術についてではなく、内容についてつまらないという感想を持っている」
というのもありますね。
これについては単に、男女の興味の持てる分野が違う、というだけです。だから女性側からも「男の話ってつまんない」とか「男って自慢話とかうんちくばっかり!」みたいな苦情が飛び出すことがありますよね。
どちらも話術には言及しておらず、主にテーマがすれ違っていることを表しているにすぎないので、お互い思いやりを持ってうんうんうなずいておけばそれでよし。
“笑わせる”ということはひとつの支配
男性は面白い女を求めていない……これは何度も男性の口から直接聞いたし、人生の要所要所で感じてきたことです。
いったいそれがほんとうならば、理由はあるのか。
カナダのウエスタンオンタリオ大学、マクマスター大学、米国のマサチューセッツ州立大学の研究者たちが行った、20代の男女数百名を対象としたある合同調査がありました。
その調査で「ユーモアのセンスが女性の魅力の1つになるか?」と質問すると、ほとんどの男性は“なる”と回答ししました。しかし「ジョークを連発する女性と付き合いたいか」と質問すると、ほとんどの男性がNOと回答したそうです。
この合同研究プロジェクトを率いたロッド・マーティン心理学博士(ウエスタンオンタリオ大学)は、こう説明している。「男性は、人を笑わせるのは(女らしいことではなく)自分たち男の領分に属することだと見ているのです」
「恋人になってくれそうな異性が二人いるとします。一人は笑わせるのが得意、もう一人は笑わされるのが好き。どちらを選択しますかと聞くと、女性は笑わせるのが得意な男性を選び、男性は笑ってくれる女性を選びます」
調査に協力してくれた男性のうち、「人を笑わせるのが得意な女性は真面目な恋愛の対象にならない」と回答した人が半数を超えた。マーティン博士は、男性たちにとって笑いを作り出すのは男の領分に属することであり、笑わせるのが得意な女性がいると脅威に感じるのだと分析している。
出典:http://rate.livedoor.biz/archives/50169329.html
この調査は「なぜお笑い芸人は男性が多く、彼らが女性に人気なのか」の答えにもなっていますね。
さて、マーティン博士の「笑わせるのが得意な女性がいると脅威に感じる」という分析が重要なカギだという気がします。
学生時代、クラスで「面白いヤツ」という地位をキープしてきた人たちが、よく
「目立ちたかった」
「面白いヤツと思われるようになっていじめられなくなった」
などと言っているのを聞いたことはありませんか?
とくに、「いじめられなくなった」というのは「その人の立場が強くなった」ということでもあります。人は自分を笑わせてくれる相手を邪険に出来ません。
これは女性の世界でももちろん有効です。女性ばかりの世界では、いろいろなトラブルが起こることがままありますが、「面白い人」はそのトラブルを回避しやすくなります。とても話の面白い人がいじめられている、というパターンはなかなかめずらしいのではないかと思います。
誰かが面白い話をしているとき、その場にいる全員がその人に集中します。聴き手をひきこみ、自分のタイミングで思い通りに笑わせること……これはつまり、その場の空気を支配している、ということでもあるのです。人は笑う快楽に注視しがちですが、“笑わせる”というのもとてもつよい快楽です。
支配による快楽は、どちらかというと男性の方が強く求めるものです。
そう考えてみると男性が、支配する快楽を与えてくれる女性(=笑ってくれる女性)とその快楽を奪う女性(=自分より面白い女性)がいた場合、前者を選ぶのは当然のようにも思えてきます。
ほとんどすべての恋愛指南書や恋愛アドバイザーは、女性に「聞き役に徹しなさい」「男性の話を否定してはいけない」「常に笑顔でいなさい」などとアドバイスします。
笑わせる役を男性に譲らない、ということはこれらの対極にある行為だといって良いかもしれません。面白い女の道はなかなか険しい。
さて、前編はここまでにしたいと思います。
後編では、ときには自らの正体を隠して生活している、そんな面白い女たちがモテる方法はないのか、探っていきたいと思います。
→面白い女がモテる方法・後編《具体的にどうすべきか5つのメソッド》

